朝鮮漢方(法)による医師の分類

今から400年ほど前に、朝鮮半島に名医がいました。
名著・東医宝鑑を著した許浚です。
ドラマにもなりNHKで放映されたことを覚えておられる方もいるかと思います。

東医宝鑑の意味を東洋医学なので東医だと思う方もいますが、東洋医学と言う意味ではありません。
東医とは中国から見て東に生まれた医術と言う意味です。

東医宝鑑は江戸時代に朝鮮通信使を通じて幕府に献上されました。
そして、小石川にあった幕府の薬草園の教科書になったという歴史的な事実があります。
明治時代に入り、東京大学の薬草園に生まれ変わっています。

 

小説・東医宝鑑では漢医師(鍼灸師)は8つに分類されています。

 

1心医
 患者への愛に満ち、自らの健康と患者との

 病気を取り換えても良し!とする者

2食医
 食事療法で病気を治す者

3薬医
 漢方薬をもって病気を治す者

4昏医
 患者の症状に一喜一憂したり右往左往する者

5 狂医
病人とは普通、自分の苦痛について
常に誇張して訴えるものである事を知らず、
専ら病人の訴えだけを聞き
病人にやたらにきつい薬を飲ませたり
鍼灸する者である。
6妄医
病人の苦痛を癒すどころか
病人の衣装を見ながら治療代を
多く出せる者であるかどうかに関心を持つ。
もし、病人が夜中に訪ねて来ようものなら、
自家の障子の穴から外を覗いて、
身なりが貧しければ
そのまま追い返すのが常である。
こんな医者は、昼間に訪ねていっても
病人がやせ細っているか
肥っているかさえ気をつかわぬ。
先に、誰に対してどんな治療で治したか、
それを経験事実にし、
専ら高価な治療こそよく効くのだと
強弁する者である。
7 詐医
格好だけは医者らしい振る舞いをし、
自分流儀で別に病気でもない人を
探しまわっては、
診察をするふりをしていいかげんに
調剤した薬や経穴で
万病に効くと強弁する者である。
8殺医
春夏秋冬の季節の変化の理や生命の誕生、
成長と死亡の理について
無知であるばかりでなく、
病気で苦しむ者を見ても共に苦しみ合う心がない。
ひいては他人の処方について、
いちいち、そうだ、そうでないなどと
うるさく騒ぎ立てて、売名をこととする者である。

写真の先生は
韓国のソウルで開業されている
金海錫先生です。
仏教関係や食養生の書籍を
何冊も発刊されています。

最近の医者は、金に目がくらんでいる!

と嘆いておられました。
最近の若い漢方の医者は、ハングルだけで漢字が読めないそうです。
漢方医が漢字を読めなくてどうする!

古書を読めない、と嘆いておられました。

 

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