神戸市長田区の整体　笹岡整骨院です。

自律神経失調症は、ストレスの多い現代ではよく聞く病名です。ですが、実際にはどういう病気であるのか、もし自律神経失調症にかかっていたとしても、よくご存じの方は少ないのではないでしょうか。

 

このコラムでは、

・そもそも自律神経とは？

・自律神経失調症とは？

・自律神経の調節に悪いこと（自律神経失調症の原因）

・自立神経失調症はどう治せばいい？

 

について紹介します。どうぞお付き合いください。

 

●そもそも自律神経とは？

自律神経とは、全身に分布している神経です。呼吸、血管、胃、腸管、肝臓、腎臓、膀胱、性器、肺、瞳孔、心臓、汗腺、唾液腺、消化腺など、内臓やそれ以外の様々な機能を、本人の意志とは関係なく支配しています。

 

自律神経には副交感神経と交感神経があり、2つが絡まり合ってバランスを取り、無意識のうちに体の働きを整えています。しかしこの2つは、まったく逆の働きをしています。

 

副交感神経系は、日常的な状況下で体内の働きを制御する神経です。一般的に、体を回復させ、体力を温存する方向に働いています。つまり、消化を促し、排泄を促し、体の組織の修復や形成を促すのです。

 

交感神経系は、ストレスの多い状況や緊急事態に際して体の状態を整える神経です。緊急時にすぐ反応できるように、心拍数をあげ、呼吸をしやすくするために気道を広げます。

 

この反応は、ちょうど、戦ったり全力で逃げたりするときの体の反応と同じことから、闘争・逃走反応と呼ばれる反応です。ただ、副交感神経とは完全に働きが逆なので、副交感神経のやることとは後回しにしてしまいます。

 

一般的に、交感神経が興奮しっぱなしで副交感神経のやることが後回しにされがちだと自律神経のバランスが乱れ、自律神経失調症になりやすいとされています。

 

●自律神経失調症とは？

自律神経失調症とは、実は正式な病名ではありません。ですが、副交感神経と交感神経がバランスを崩して起こる様々な体の不調を指すのに便利なので、自律神経失調症の名前を使うことが多いです。

 

自律神経失調症の症状としては、頭痛・耳鳴り・疲れ目・慢性疲労・朝起きるのが辛い・よく眠れない・動悸・息切れ・多汗・のぼせ・手足のしびれや痛み・食欲不振・胃の不快感や吐き気・下痢・便秘・肩こり・筋肉の痛み・生理不順・生理痛・微熱・めまい等が挙げられます。

 

もちろん精神症状もあり、イライラ・怒りっぽい・不安や恐怖に苛まれる・記憶力低下・集中力低下・やる気が出ない・すぐに悲しくなる・落ち込むなどがあります。

 

その他諸々の不快な症状も、自律神経失調症に数えられます。ただ、色々と不快な症状が出ても、すぐに自律神経失調症と決めつけることはよくありません。別の病気が隠れていることも多いので、内科でひととおりの検査はしてもらいましょう。そこで異常なしとなって、初めて自律神経失調症です。

 

●自律神経の調節に悪いこと（自律神経失調症の原因）

自律神経のバランスを崩す原因は色々とあります。代表的なものをまとめてみます。

 

・ストレスがたまる（抑圧・慢性的蓄積）

闘争の神経である交感神経が優位となり続け、自律神経がバランスを崩してしまいます。

 

・気温差（５℃以上、外とエアコンの効いた室内の頻繁な行き来など）

副交感神経が温度差に追いついて体を反応させることができず、自律神経がバランスを崩すとされています。

 

・睡眠不足（体内時計の狂い）

これも副交感神経が十分に働けず、体の回復が十分でなくなるため、自律神経がバランスを崩すとされています

 

その他、不規則な生活や上に書いた要因の複合（ストレスで寝付けずスマホばかり見ているなど）も自律神経のバランスを崩すことに繋がります。また、ストレスとの関係から、神経過敏だったり、真面目・几帳面だったりする人がなることが多いともいわれています。

次のページでは、自律神経失調症の治し方について説明します。